2018年05月12日 掲載

薬剤作りの基本はどこから始まるのか

出典:イラストAC
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現在、世界中の製薬企業で日々研究者たちが新しい有効成分を含む新薬の開発に励んでいます。既存の有効成分を含むジェネリック医薬品の開発期間は約3~5年、費用は約1億円ですが、新薬の開発となると開発期間は約10~17年、費用は約百〜一千億円以上とされています。長い年月と多額の費用のかかる新薬作りの基本は果たしてどこから始まるのでしょうか。

ある病気の薬を作りたい場合、いきなり人体実験をすることはできません。まず、初めに病気と同様な特徴を示す細胞を用いてその病気を改善する方法を見つけることからスタートしますが、細胞を用いた研究では、ペットに餌を与えるのと同様に細胞にも栄養を与えるなどといった細胞のお世話ができなければ実験が進められません。細胞のお世話をする技術のことを「細胞培養」と言います。そのため、薬剤をつくる基本は細胞培養から始まるといえるでしょう。

では、病気の改善方法がわかった後はどのように薬剤作りが進行するのでしょうか?
例えば、ある酵素の異常に働くことよって病気が引き起こされている場合を考えてみましょう。酵素は食べ物を分解するなど生体内で様々な反応を司る重要な物質であるため、働きが異常になるとそれが病気の原因となってしまいます。この場合、次に、その酵素の構造がどのようなものであるかを調べた後、酵素の構造のどの部分が機能しているのかを解明します。そして最後に、その異常な酵素の働きを調整して病気を改善するための化合物を「有機化学合成」という手法を用いて合成します。このようにして薬の候補となる化合物ができあがるのです。

作成された候補化合物が実際に医薬品になるにはこの後様々なステップを全てクリアする必要があり、約。一体どのようなステップなのか、興味をもった人は調べてみましょう。

このように新薬のための化合物を作るには様々な化学の知識が必要です。化学の力で人の役に立ちたいと考える方は応用化学を学ぶことをお勧めします。

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