2017年07月13日 掲載

入試改革とCoach For Allの使い方


2021年から大学入試が大きく変わることはすでにご承知かと思います。最大の変更点は、大学入試センター試験が廃止され、「大学入学希望者学力評価テスト(仮)」が導入されることです。

これまでのセンター試験は主に知識の量を問うものでしたが、2021年以降は、知識を使った思考力や判断力、表現力や論理思考が問われることになります。かと言って、知識の量が問われなくなるわけではありません。センター試験に代わり「大学入学希望者学力評価テスト(仮)」と呼ばれるテストが導入されることになりますが、その試験では論文やグラフを読みながら自ら課題を発見し解決策を記述するような問題が出されます。つまり答えが一つに定まった問題ではなく、答えが何通りもありそうな問題が提出され、受験者の知識の活用力が測られることになるのです。

また、大学の個別の入試では、各大学のアドミッションポリシー(どんな学生を求めているか)に基づいた評価指標が独自に設定され、面接や集団討論、小論文や高校時代の活動記録なども重視されることになります。面接ではなぜその大学を選ぶのか、どんな研究がやりたいのか、そしてその研究成果をどう社会に役立てたいのかといったキャリア計画まで問う大学が増えることが予想されています。

英語については、「話す」「書く」「聞く」「読む」の4技能を重視する観点からの出題が検討されており、これまでのセンター試験では出題されなかったWriting・Speakingの技能も評価対象とすることが方針として示され、実現に向けた検討が進められています。

まとめると、2020年以降の入試に臨まれる生徒の皆さんにとって、これから準備すべきことは以下の4点に集約されます。

1. 筆記試験において知識活用型の問題への対応力を向上させる

2. 4技能を問う英語の模擬試験を定期的に受験し、希望大学の求める英語力を計画的に向上させる

3. 大学に入って研究したいことやその研究をどう社会に生かすかなど、個人のキャリア形成を早期に立てる

4. 上記3で立てたキャリア形成の信憑性を高めるための課外活動や外部評価コンテストなどで実績を上げること

皆様が新しい入試で求められる能力や経験に対し、参考までにこれまでの入試支援の経験値から以下の質問項目を作成しました。これにすべてチェックが入れば、おおむね志望する大学群の合格ラインに近づけるといっていいでしょう。

Passion(熱意)

新しい入試は知識の量だけではなく、その大学を志望する理由が問われます。熱意は最低限の合格条件となります。

・大学のオープンキャンパスに参加し、独自の目線で気づいたことが5つ以上ある。

・大学に入って研究したいテーマがあり、指導してもらいたい教員が特定されている。

・大学に入って研究したいテーマにオリジナリティがある。

・上記のテーマを研究するための準備として、高校時代にユニークな活動実績がある。

・上記の活動の質を証明する定量化された実績がある。例)HPのアクセス数、メディア掲載、イベント開催回数、イベント集客人数他

・志望する大学の競争校の研究もし、オープンキャンパスにも参加しており、その比較の上で志望校の長所と短所を説明できる。

・志望する大学の学生、またはOB3人以上にと面談し、大学パンフレットに掲載されていない情報を5つ以上持っている。

・卒業後、大学の研究を生かした活動、または就職先のイメージがある

Progress(成長)

新しい入試では、難関大学でも論文や面接等、答えが一つではない問いが課せられます。予測不可能な課題に対しては、自分の強みを整理し論文と面接の対策をする以外にありません。

・今までに論文指導を20回以上受けている。

・今までに面接指導を10回以上受けている。

・高校時代までに失敗した経験から自己の成長につながったという物語を3つ以上持っている。

・高校時代までに経験した

・個人名が書かれていない志望理由書を100人分並べた際、知人が一覧した時に一目で君が書いた志望理由書だとわかる内容になっている。

Evaluation(第三者評価)

新しい入試が浸透するに従い、型にはまった志望理由書や面接対策が拡散され、内容で差別化できなくなることが予想されます。その際に第三者評価を持つ生徒は差別化できます。

・TOEFL・・・○点以上、TOEFLジュニア・・・○点以上、TOEIC・・・○点以上、 ○英検・・・○級以上のいずれかを取得している。

・漢検、数検で2級以上を取得している

・日本数学オリンピック、高校生科学技術チャレンジ、化学グランプリ、日本生物学オリンピック、全国物理コンテスト、日本情報オリンピック、日本学生科学賞、のいずれかで入賞した経験がある。

・その他全国レベルの芸術コンテスト、運動競技等で入賞経験がある

・全国模試で60以上の偏差値がある

・高校の評定平均が5段階で4以上ある

Coach For All(以下CFA)の使い方

新しい入試は従来の学力の他、大学の志望理由、研究の志望理由、将来研究成果をどう生かすか、そしてそのために高校時代にどのような準備をしてきたかの4点が問われます。

しかし中学生や高校1、2年の段階で将来設計をするのは非常に難しいかと思います。自分が何の学問に向いているのかもわかりません。

そこでCFAは、中高生の皆様がどんな学問に向いているのかを学習できるサイトを設計しました。

1. まずは、TOPページにある16のカテゴリーの中から、皆さんが関心のあるテーマのアイコンをクリックしてください。すると、そのテーマに関する疑問が幾つも表示されます。

2. 関心のある疑問をクリックすると、その疑問に対する回答に相当する記事が表示されます。

3. もしもその記事を読んで「面白い」と思ったら、疑問の表題の下に表示されている「関連学問」をご覧ください。それがあなたの興味関心ごとを深める学問の領域となりますので、メモを取っておきましょう。

4. また、「面白い」と思ったら、その「面白さ」をあなただったらどう深堀してゆきたいかを考えましょう。記事を見て新たに疑問に思ったことを記事の下に表示されている「新たな疑問を記録しよう」のボックスにメモしておきましょう。このメモは自動的に保存されます。

5. これを何度も繰り返して様々な記事を見ていくうちに、「なんとなく、自分の興味関心領域はこの学問かな・・・」ということがわかってきます。最終的に3~4つくらいの学問領域に絞って、それらの領域であなたがメモした疑問を書き写し、その二つの情報をもって担任、または進路指導の先生やご両親に相談するとよいでしょう。大学でどのような学問が向いてているのか、さらにはその中でどんな研究が向いているのか、その点さえわかればあとはそのテーマを深める活動を積み重ね、自分だけの物語を高校時代に築くことです。

ご案内

只今7月を目途に、あなたのアクセスしたテーマや行きついた最終学問領域のデータ、およびあなたが書き残した疑問のメモが一覧できるようなシステムを構築していますので、それまでは各自で自己分析していただきますようお願いします。

記事は順次更新し増やしてまいりますので、定期的にアクセスしてみてください。興味関心は変わっていいのです。大切なのは、どのような事象に対しても「問いを立てる力」を持つこと。今後は多くの仕事が人工知能によって取って代われるといわれています。人工知能は問いを入力して初めて生かされる装置です。よって、問いを立てられない人間は早晩人工知能に代替されます。逆説的に言えば、CFAの記事を見ながら、常に身の回りの事象について問いを立てる習慣を身につけておけば、人工知能に代替されることはありません。問いを立てられる人間こそが、人工知能を活用できる人間なのです。