2017年08月30日 掲載

なぜフィッツのガムは、フニャフニャと柔らかいのか

出典:https://www.lotte.co.jp/products/catalogue/gum/08.html
出典:https://www.lotte.co.jp/products/catalogue/gum/08.html

CMでおなじみの「Fit's(フィッツ)」

「♪噛む~とフニャン・・・」でおなじみの「Fit‘s(フィッツ)」は、ガムを噛まない人、噛まなくなった人にガムを噛む良さ、楽しさを伝えたい、という思いから作った商品。Fit'sは近年では例を見ない大ヒットとなった。発売からわずか3週間で、販売個数は2000万個を突破。発売前に予想した3倍以上の売上を叩き出す、驚異的なスタートダッシュである。

若年層のガム離れの開発に挑む

ロッテでは、ここ数年大きな課題を抱えていた。それは「成熟マーケットであるガム市場を活性化させるためにはどうすればいいか。」と言うこと。ガム市場に新たなファンを呼び込みたい。それがガムのリーディングカンパニーとしての使命だと感じていたのだ。そこで、新たなターゲット=ガム離れが進んでいる若年層を徹底的にマーケティングし、彼らの心を掴んで放さない新商品を開発することにあえて挑戦したのだ。

食品工学を駆使した開発

しかし、商品開発は簡単にはいかなかった。ソフトな噛み心地を実現するため、研究所では柔らかいガムベースの配合を検討してもらいました。また、味が持続する香味チップを配合するなど、食品工学を駆使し、商品を作り上げることに成功したのだ。

フニャフニャガム誕生の軌跡

食品ならではの、製造の難しさ

食品の製造過程において、乾燥、殺菌、流動、混合、冷却などそれ以上細分化できない仕事の最小単位を技術単位と呼び、食品工学ではこれらの技術単位およびその連結の効率を、物質的・エネルギー的に高めることを目的としている。

非食品と異なり、高温や長時間の処理により成分の変化を生じ、栄養面・嗜好面において価値を損なうことがあるため、食品原料の持つ品質特性の価値を保ちつつ加工し、包装、保蔵、流通を行うことが重要となる。

企業努力の末に生まれるヒット商品

フィッツのようにフニャフニャ感を出すためには、ガムベースの配合が重要となるが、ガムベースの原料には、植物性樹脂他、5種類の原料が使用される。例えば、植物性樹脂だけでも、採取される樹木の種類やエリアによって、それぞれが微妙に違った特徴を持つ。

さらに、これらの甘味料、軟化剤、香味料などを配合して一つのガムを作るため、その掛け合わせは無限大になるこの無限大の掛け合わせの中から、今回のガムのコンセプトである、「フニャフニャ感」を出すために、最適な配合比率を探してゆくのだ。

従来の標準的なガムであれば、香料や甘味料の調整だけで済むところ、まったく新しいガムを作るため、膨大な量を試作した。これだけの開発努力があるからこそ、ガム市場で他の追随を許さない、圧倒的なシェアを誇っているわけである。

このように新たな食品を生み出すことに関心のある人は、食品工学のある農学部や工学部をお勧めします。

みんなの疑問に回答してみましょう

お菓子を見る目が変わったぞ。

  • 2017年10月12日 20:19:13

ガムでもメーカーによって嚙み心地が違うんですか。

  • 2017年11月16日 22:57:39